Windows版のrubyをソースからコンパイルして利用することにしたのですが、riドキュメントを生成し忘れてしまいました。
ri用のドキュメント生成を忘れたまま放置するのは非常にもったいない。簡単に生成できるのでメモを残します。
前提
- rubyのソースコードがあること
- rubyのインストールが終了していること
- ruby\binにパスが通っていること(ここではC:\ruby\binとします)
ステップ1:riドキュメントの出力先を知る
まずriドキュメントを、どこに出力すればよいか知る必要あります。コマンドラインコンソールから次のコマンドを実行してください。
ri -h
僕の環境では、次のような出力となりました。
--system Include documentation from Ruby's standard library:
C:/ruby/share/ri/1.8/system
--site Include documentation from libraries installed in site_lib:
C:/ruby/share/ri/1.8/site
--home Include documentation stored in ~/.rdoc:
C:/Documents and Settings/USERNAME/.rdoc
--gems Include documentation from RubyGems:
C:/Documents and Settings/USERNAME/.gem/ruby/1.8/doc/*/ri
C:/ruby/lib/ruby/gems/1.8/doc/*/ri
とりあえず欲しいのはsystemのドキュメントなので、以下のパスが出力先です。
C:/ruby/share/ri/1.8/system
ステップ2:rdocでriドキュメントを出力する
ri用のドキュメントは、以下のようにソースコードの位置へ移動してからrdocコマンドを使って生成します。ここでいうソースコードとは、rubyのコアの.cファイル(string.cとかarray.cとか)を含むruby自身のソースコードを指します。
ここの例ではC:\src\ruby-1.8.7-p174にソースコードが置いていある想定です。
ポイントはステップ1で調べた出力先を--opオプションで指定している部分になります。
cd C:\src\ruby-1.8.7-p174
rdoc --ri -op C:/ruby/share/ri/1.8/system
ここまでの作業で、rubyのソースコード(.cおよび.rbファイル)からriドキュメントが生成されます。
ステップ3:riでマニュアルを読む
あとは、riの使い方です。最初は、ここで説明している基礎的なコマンドだけで十分だと思います。書式 | 例 | 説明 |
---|---|---|
ri クラス名 | ri Array | クラスのドキュメントを参照する |
ri クラス名.メソッド名 | ri File.basename | クラスメソッドのドキュメントを参照 |
ri クラス名#メソッド名 | ri Hash#rehash | インスタンスメソッドのドキュメントを参照 |
ri searchキーワード | ri searchto_yaml | キーワードで検索 |
ri -l | 参照可能な項目をリスト表示 |
ほかにも便利な使い方がありますが、最低これだけ知っていれば困らないかと。
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